第50回全日本高等学校書道教育研究会 和歌山大会【近畿ブロック開催】
開会式 次第
第1日 令和7年8月21日(木)
■時 間 10:50~11:30
■会 場 和歌山県民文化会館 小ホール
司 会 本部副理事長 網 真明
記 録 本部事務局会計 青木 理楓
次第
1 開式の言葉 和歌山大会副大会長 寶田 康彦
2 挨拶
(1)全日本高等学校書道教育研究会会長 木村 則夫
(2)和歌山大会【近東ブロック開催】大会長 大石 歩
3 祝辞
(1)文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官 豊口 和士 様
(2)和歌山県教育委員会教育長 今西 宏行 様
4 来賓紹介 和歌山大会運営委員長 松本 雅至
5 祝電披露 和歌山大会事務局長 森 理加子
6 和歌山大会【近畿ブロック開催】「研究主題」報告 本部研究部長 松原 直也
7 閉式の言葉 和歌山城大会副大会長 寶田 康彦
諸連絡 和歌山大会運営委員長 松本 雅至
和歌山大会事務局長 森 理加子
第50回全日本高等学校書道教育研究会 和歌山大会【近畿ブロック開催】
大会テーマ
『 学 び と 成 長 の 書 道 教 育 』
~ 書 道 教 育 の 役 割 と こ れ か ら ~
昨年度開催された第49回川崎特別大会【事務局開催】では、学習指導要領の理念を実現するための授業実践報告や、様々な教育的課題をテーマにした分科会発表が行われました。また、高等学校芸術科書道教育の振興と活性化に向け、2017年度全国総会より継続審議された「開催時期や運営面においての新たな改革」も導入されました。新しい学習指導要領がスタートし生徒たちの学びは今どう進化しているのか。「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)の視点から「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」も重視した授業改善や、カリキュラム・マネジメントの確立、教育活動の質を向上させながら学習の効果の最大化を図る実践や検討はどうあるべきか。さらにそれを実施・発展していくためにこれから何が必要か。昨年度の川崎特別大会では、高等学校芸術科書道の全国の実践状況を共有し、これからの学習指導要領等の理念を実現するためにさらに今後必要な方策とは何かを【5つの視点】で考え、教育課程を軸とした学校教育の改善・充実に必要な方策を提起し、書道を学ぶ本質的な意義について「書に関する見方・考え方」を議論の中心と据えた意義ある大会となりました。
現行学習指導要領では「生きる力」の育成のため、すべての教科・科目で主体的・対話的で深い学びの充実や、探究的な学びの充実が求められています。さらに高等学校芸術科書道教育では「何をどのように学ぶことで、何が身に付き、そして何ができるようになるか」、それが「生きる力」の育成にどうつながるのか、このような視点で授業改善を進める必要があります。
第50回目の節目を迎える和歌山大会では、前年度の全国研究大会の成果を継続発展するため、大会テーマを「これからの書道教育の役割とは何か」を掲げ、その授業実践研究と、生徒たちの「学びと成長」に繋がった学びの成果を報告・発表します。
特に授業研究発表・分科会発表では、学習指導要領等に示された「指導と評価の一体化」をベースに、その学習指導計画では、「主体的・対話的で深い学び」の視点から、「ICT・タブレットを活用した授業」や「地域の特色を活かした授業」「言葉や思いを協働しながら育む探究的活動を取り入れた授業」等を発表いたします。
また、発表形式は前大会にならい授業動画とプレゼンテーションを組み合わせて、生き生きとした生徒の様子や、授業の成果を分かりやすく発表します。
特別企画として、大学教員と若手教員によるトークセッションを企画いたします。
本大会は、近畿ブロックの実践状況を共有し、大会テーマである「学びと成長の書道教育」について協議し、その中で高等学校芸術科書道教育の役割とこれからの展開を考える大会としたいと考えております。
全国の高等学校芸術科書道教育担当者・書道関係者・将来の書道教育を担う皆様が一斉に集う盛大な研究会を催したく、校務ご多忙な中と存じますが、本研究大会へのご参加をよろしくお願い申し上げます。
第50回全日本高等学校書道教育研究会和歌山大会【近畿ブロック開催】
大会研究主題
『 学 び と 成 長 の 書 道 教 育 』
~ 書 道 教 育 の 役 割 と こ れ か ら ~
平成三十年三月に改訂・告示された現行の高等学校学習指導要領も完全実施となりいよいよ次期改訂への動きも活発になり様々な議論がなされています。
和歌山大会では、次期改訂の動きも見据え、現行の学習指導要領の着実な実施のために、全日本高等学校書道教育研究会全国大会での授業実践報告や課題の共有を図り、全国規模での協議・意見交換を深め、会員の授業改善と我が国の高等学校芸術科書道教育の充実へ繋がるよう、また生徒たちに「学び」と「成長」を与える授業とはどのようなものか、書道教育は生徒たちの「生きる力」の育成にとってどのような役割を担っていくべきか、研究発表を核にして、議論を深めてまいります。
1. 学習指導要領に示された資質・能力の確かな育成や、新しい学習評価の考え方と「指導と評価の一体化」に基づく授業改善、GIGAスクール構想に基づくICTを効果的に活用した授業の工夫・改善、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実等、それらの課題解決に向けた主体的・対話的で深い学びの視点からの授業実践を共有し授業改善に生かします。
2. 「生きる力」の育成のため、すべての教科・科目で主体的・対話的で深い学びの充実や、探究的な学びの充実が求められています。高等学校芸術科書道教育では何をどのように学ぶことで、何が身に付き、そして何ができるようになるか、それが「生きる力」の育成にどうつながるのか、これらの視点からの授業実践と改善を通して、書道教育の役割とは何かを追究し、「学びと成長」をより実感できる授業のあり方を共有します。
3. 次期改訂の動きや審議のまとめ等を踏まえながら、芸術教育、書道教育のこれからについて、大いに議論し、意見交換を行い、その成果を各都道府県での会員の先生方に還元し、授業に活かしていきます。
(1) こどもたちの未来は、人口減少、グローバル化、生成AIの加速度的発展等、非連続的な社会変化が予想される未来であり、前回改訂時に2030年頃の未来として描いていた社会像が想像以上の速さで現実化している中で、どのように子どもたちを育てていくかの議論がなされ、また教員の働き方改革の視点から、教育課程の実施に伴う過度な負担感が生じにくい仕組みの検討もなされています。これらの視点でのこれからの高等学校書道教育の役割について課題を共有します。
(2) 一方、文化庁では「文化芸術教育の充実・改善に向けた検討会議」で芸術教育のあり方が議論され、令和6年12月の「審議のまとめ」では、「芸術系教科は、問いやテーマ、答えを自分でつくりだしていく学習であり、これから先の不確実な、見通しがなかなかもちにくい社会の中でこそ一層重要となる。」「芸術系教科が子供たちの学びの転換をリードしていく必要がある。」「産業界では、理論的な成果を出す力のある人材よりも、感性やひらめきのある人材を求める、そのような時代に入ってきており、感性の育成の観点から、芸術教育への期待がますます高まっている。また、科学技術の分野でも芸術なくして先には進まない、「芸術・文化の心なくして人間の未来はない」といった指摘もある。」とまとめられています。この審議のまとめ等も踏まえ、芸術教育、書道教育のこれからについて、課題を共有し、活発な意見交換を行います。
和歌山大会は全日本高等学校書道教育研究会節目の第50回大会となります。
全高書研半世紀、多くの先生方の力により、常に先進的な研究が発表、議論されて、書道教育の質を高めてまいりました。
諸先輩方の思いを胸に刻み、研究主題にそった研究体制の進展を図り、高等学校芸術科書道教育の実践と研究を推進し、教育現場の実態に即した新たな高等学校芸術科書道教育の在り方を形作り、全国の高等学校芸術科書道教育に携わる会員一丸となって、学習者である生徒にとっての学びがより充実したものとなるよう努めてまいります。